オールオン4とオーバーデンチャーの違いとは?特徴と比較でわかる治療の選び方|たつの市の歯医者ならやまもと歯科・矯正歯科|24時間ネット受付可

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オールオン4とオーバーデンチャーの違いとは?特徴と比較でわかる治療の選び方


前回の記事では、すべての歯を失った状態である無歯顎と、その治療法の全体像についてお伝えしました。


今回はその続きとして、とくに多くの方が検討される「オールオン4」と「インプラントオーバーデンチャー」に焦点を当てます。


どちらもインプラントを活用した治療ですが、構造や日々の扱い方に違いがあります。今回は、それぞれの仕組みや特徴を比較し、ご自身に合った治療法を選ぶためのヒントを解説します。


▶前回の記事はこちら

無歯顎とは? インプラント・オールオン4などの治療法の違い


■歯を失った場合の2つのインプラント治療

お口の機能を回復する際、インプラントをどのように活用するかで選択肢が大きく2つに分かれます。まずは、それぞれの基本的な構造から解説します。


顎の骨に固定する「オールオン4」

オールオン4は、4本のインプラントを土台に、すべての人工歯がつながった固定式の補綴装置を装着する治療法です。症例によっては、インプラントの本数を増やしてオールオン6などの設計とする場合もあります。


歯科の分類では「固定性インプラント義歯」と呼ばれ、日常的に患者さんが取り外す構造ではなく、基本的には固定した状態で使用します。ご自身の本来の歯に近い感覚で生活できる構造になっています。


入れ歯をインプラントで支える「オーバーデンチャー」

インプラントオーバーデンチャーは、インプラントを支えにして入れ歯を安定させる治療法です。下顎では前歯部に2本のインプラントで支持する方法が第一選択として推奨されています。


一方、上顎では4本のインプラント使用が推奨される考え方もあり、骨の状態や義歯の設計により本数が変わります。


留め具にはバーやボール、マグネット(磁性アタッチメント)など複数の方式があり、設計により使用感や清掃性が異なります。


こちらは「可撤性(かてつせい)インプラント義歯」と呼ばれ、患者さん自身で毎日取り外せる構造です。従来の総入れ歯の不安定さを、インプラントで補う仕組みと言えます。


■オールオン4とオーバーデンチャーの違いを客観的に比較

両者の違いが生活にどう影響するのか、構造やお手入れ方法などの事実に基づき、違いを一覧にしています。


オールオン4

オーバーデンチャー

構造

固定式(ネジで固定)

取り外し式(アタッチメントで固定)

インプラント本数

4本が基本(本数を増やす場合はオールオン6など)

下顎は2本が第一選択、上顎は4本が推奨される考え方もあり

日々の使用感

上顎では口蓋を覆わない設計になりやすく、総義歯より覆う面積が少ない傾向

粘膜を覆う部分があり、入れ歯に近い感覚

毎日のお手入れ

お口の中のまま歯ブラシ等で磨く

毎日取り外して専用ブラシで洗う

骨量・骨質の条件

残存骨を活かしてインプラントを配置する設計。

骨量や骨質、解剖学的条件により追加処置が必要になる場合もあり

下顎2本から検討されることが多いが、上顎は骨質や設計の観点から4本が推奨されるケースも。

骨量だけでなく骨質や設計を含めて判断


これらの構造の違いは、日々の快適さやメンテナンスの方法に関係します。


装着の仕組みと日々の使用感

オールオン4は固定式のため、会話や食事の最中に外れにくい構造です。上顎では口蓋を覆わない設計になりやすく、総入れ歯のように口蓋を広く覆う場合と比べて感覚の違いが出ることがあります。


一方でオーバーデンチャーは、インプラントでしっかり固定されるため従来の入れ歯より安定しますが、お口の粘膜を覆うプラスチックの土台があります。そのため、固定式と比べるとお口の中の感覚に違いが生じます。


毎日のお手入れと清掃のしやすさ

お口の健康を保つためのケア方法も大きく異なります。


オールオン4は取り外せないため、ご自身の歯と同じようにお口の中で歯ブラシや歯間ブラシを使って磨きます。インプラントの周囲に汚れが溜まらないよう、丁寧なブラッシング技術が求められます。


オーバーデンチャーは、毎日お口から取り外して義歯用ブラシと洗浄剤で清掃するのが基本です。浸け置き洗浄が推奨されるケースもあります。


取り外したあとは、口腔内の支台部周囲も歯ブラシや歯間ブラシなどで清掃します。お口の中のインプラント部分と入れ歯部分を別々に洗えるため、直接目で見て汚れを確認しやすいという構造上の特徴があります。


必要なインプラント本数と顎の骨の条件

治療のベースとなる顎の骨の条件も、選択を左右する重要な指標です。


オールオン4は、残っている骨を活かしてインプラントを配置し、骨を増やす追加処置(骨造成)を避けられる場合もあります。


ただし、骨量や骨質、解剖学的条件によっては追加処置が必要になる場合もあり、担当医による精密な評価が必要です。


オーバーデンチャーは下顎2本から検討されることが多い一方、上顎では4本のインプラント使用が推奨される考え方もあります。骨の量だけでなく、骨質や義歯設計の観点から本数や方法を決めていくことになります。


■ご自身に合った治療法は歯科医に相談を

オールオン4とオーバーデンチャーは、どちらが優れていると一概に言えるものではありません。顎の骨の量・骨質、お口の清掃習慣、年齢、全身の健康状態などによって、状況に合った治療法は一人ひとり異なります。


まずは適切な検査を受け、それぞれの特徴がご自身のライフスタイルにどうフィットするのか、担当医と相談しながら選択肢の違いを整理していくことが、後悔しない治療選びの第一歩となります。


やまもと歯科・矯正歯科では、お口の状態や今後の生活も踏まえ、状況に合わせた治療計画をご提案しています。すべての歯を失ってお悩みの方、現在の入れ歯に不満がある方は、ぜひ一度当院へご相談ください。



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